腸は切除で、子宮は全摘…その1
10月6日。
ーー入院3日目。
点滴は、ソルデム3A。
この日は、手術するのに問題はないかを調べる為、午前中に頚椎レントゲンを撮りました。
何故頚椎なの…?!
それは、手術するとき意識がなくなります。管を通すことになるので、呼吸が妨げられないかを調べるため必要となるのです。
この日、姉の息子で甥っ子である楓君が、わたしがガンで入院した、と聞いて、自ら
《一緒に見舞いに行く!》
と、言ってくれたそうです。
姉と二人、見舞いに来てくれました。
姉と会うのも久しぶりで、甥っ子とも久しぶりで、とても嬉しかったのを覚えております。
お見舞いにステキなお花をいただきました。赤色がメインでした。
母もこの日、婦人科での説明を聞くため病院に訪れました。
婦人科の手術の説明を姉は知ると、自分も同席する。と、言うので、
楓君も居るんだし、遅くなるから。
と断ったのですが、楓君は、休憩場で待ってるからと、姉との同行を薦めてくれました。
婦人科の検査を受けた後、手術の説明を三人で聞くことになりました。
ふたつの手術(消化器外科担当:S状結腸ガン 婦人科担当:子宮筋腫)を別々の日に行うのではなく、同じ日に行うことにするため、ふたつの担当科で話を進めること。
病室は変わらず消化器外科の病室で、執刀医は、消化器外科と婦人科の二人の執刀医で手術の時間を合わせて行われることとなったのだ。
子宮は全摘することになったーーー
夕方、お風呂の予約が取れたので3日ぶりに風呂に入りました。
初日から刺さったままだった点滴の針を一時的に抜いてもらえました。手違いで抜けたから、風呂を出るまでは、そのままにしてもらえただけ、という話です…
風呂は使用時間が限られていて、その時間内に湯船に湯を張り、使用後に湯を抜き次の人が使えるよう綺麗にしておく必要がありました。そうなると、実質ゆっくり風呂に浸かる時間はなく、着替えながら湯を溜める必要があります。
ヘアードライヤーは、借りて行き部屋の前の洗面所で鏡を見ながら乾かしたものです。
当時の髪型は、肩までの長さで髪を結びたくとも微妙に短く、横髪が溢れ鬱陶しく感じたのを今でも覚えています。
病院に入院して…
初日から点滴されてると…外界にいたときとは違い、貧血度が増したと自分は強く感じたものです。
身体が病人気分になるのか…もしくは…
自分は、殆ど、ベッドで過ごすような生活をしてませんでした。入院してから手術の日まで、検査で移動ばかりでしたし、横になる時間があっても、貧血度が進んでいく感覚があったのと、運動してないので夜眠れなくなるのは困るから…
横になる時間が空くと、休憩場でのんびり過ごしておりました。横になるより、椅子に座ってる時間を選びました。
窓一枚隔てた外界の空気を恋しく思いながら、この日は珈琲を飲んでおりました。
休憩場に行ってると、通りすがりの看護婦さんが
「××さん、また脱走してる!部屋に居ないといつもここにいるんだから!」
…と、行動パターンを読まれ、何度か来客やら検査があった際には、教えに来てくれました。
この日より、癒着を減らすためのインパクトと、栄養剤のサンエットが開始されました。
外科の女医さんに、食事欲しい。
とお願いしましたが、点滴だけでひと月は生きていけるから!と却下され、病室内の食器の音と匂いに、お腹をすかせた日々を過ごしました。
睡蓮鉢のメダカ
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