抗がん剤 闘病と、その果てに。…その5
抗がん剤投薬が終わってからの、復職へのリハビリは、自動車の故障以外にも、住まいを探すために動かねばならず…
ガンになり、働けなくなるということは、収入がなくなる訳で、今回は貯蓄を切り崩してどうにかなりましたが…
今後、家賃を払い続けることが出来るだろうか…
また立ち退きになるかもしれず、動物たちもいる。
不動産屋に行き、自分は、庭付き一軒家の動物が住める環境で、中古住宅を希望しました。価格は、500万前後にして…
出来れば、上下水道の平屋があれば…
と希望しましたが…
「今時、平屋はそんなにないですよ。
築年数が経過してたら、あなたも嫌でしょ?」
そう言われて、
「今住んでる借家は…隙間風酷いし、トイレも汲みとりで、最近まで煙突のスス掃除してたぐらいだから、雨風しのげればいいかな…」
それを聞いて、不動産屋さんは興味を示してくれました。
「どこの借家?」
隠すのもためにならず、自分は、大家さんからの立ち退きを申しつかっている身で…
住まいをあっさり答えると、
「あの借家か!」
不動産屋さんはすぐにわかってくれて、
「あれより酷い家はそうないから中古のお住まい探し、お手伝いしますよ!
けども、あんな小さな家はないですよ。」
と、付け加えてくれました。
そこから先はとても親切で、親身になって家探しをしてくれました。
この人なら間違いない。信頼できる!
そう思えて、他の不動産屋に梯子することなく、物件探しを全面的にお任せしました。
この時はまだ…
頭金を支払い、月々の家賃を払う金額で購入出来ればと良い。
そう思っていました。
抗がん剤は完全には抜け切らず、日々の吐き気も残っており、切腹後の痛みも残ってた状態でした…が、
休職期間がそろそろ半年になる…
そう思うと、焦りも出て復職しました。
会社に居場所がなくなる…
なによりも、働かないことに生活に不安を感じてました…
都内通勤(東京)をしていたので、朝は5時起き、6時には家を出て、19時半に帰宅する日々に戻ります。
初日だけ16時に上がり、翌日からは平常タイムで復職しました。
会社に復職する=働ける。
会社はそう判断しますので、自分の復職後は、かなり無理をしました。
そして、復職したその日…
自分が配属していた課の…自分の席だった場所には…
既に新しい職員を雇い入れていて…
もはやその課に自分の席はありませんでした。
持ち物を取りに入るだけの…
その許可を得て部屋に立ち入る…
自分は、元いた課の…部外者になっておりました。
…不安は的中しておりました。
体調が悪いときは、両手を空けるよう軽量のバックパックを自分は利用してました。携帯出来るのがおススメです。
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