電車に身投げをしてしまった従姉妹のこと。…その1
従姉妹は、自分よりも2つ程年下でした。
その従姉妹は、自分をライバル視して、幼い頃は、何かにつけ目の敵にされました。
そんな従姉妹も、中学生のとき、高学年にいた自分の同級生に恋をし、自分に手紙を寄越してきました。
中学時代のその頃だけ、同じ学域だったのです。
運動会のときの自分の滑走写真と一緒に、その同級生の好きなものを教えて欲しい。
そういった手紙を送って来ました。
正直、自分は困りました。
同級生だからといって、異性の同級生と親しい訳ではないのですから、好きなものとか知りません。
根がクソ真面目な自分は、単刀直入に本人に聞きに行きました。
すると、周りは勝手に自分が彼に恋してる!
と思う訳です。
いえいえ、下級生からお願いされただけですから!
と申し伝えるめんどくさい状況に陥ったものでした。
今まで目の敵にしてきた相手にお願いしてまで知りたいこと?
そんな幼い、可愛い態度をとる従姉妹の為、動きたくなったのも事実でした。
その従姉妹にも、1つ2つ年下の妹がおりました。以前は姉に倣って、目の敵の態度をとっていたのに、姉がそれまでの態度を改めると、妹の方はかなり戸惑い、どう振る舞えばいいのか解らない…
そんな様子でした。
自分が、大人になってから気づいたこと…
それは、
自分たち姉妹は、祖父母から特別視されてたように見えたのかもしれません。
あるいは、叱られる姿を見て、見下していたのかもしれません…
祖父母の家を訪ねたとき、よく会っていた従姉妹たち。
自分たちは、歳が上だったこともあり、祖父母から、自分たちにだけお叱りが飛びました。
畳のヘリを踏むものなら叱られ、部屋の敷居を踏むなら叱られ、正座を余儀なくされました。
従姉妹たちは、畳のヘリも敷居もお咎めはなく、正座も強要されませんでした。
理由は、自分たちより幼いため…それらの教育を受けることがなかったのです。
ですが、幼なかった従姉妹たちに、理解出来るはずもなく、自分たちとの違いを感じ、そういった態度を取り続けていたのかもしれません。
中学を過ぎると会うことは、ほとんどなくなりました。
そんな彼女たちが、大学生になった頃、ある事件がおきました。
彼女たちの父親は単身赴任をしていて、あるとき連絡が取れなくなったのです。
仲の良かった従姉妹たちは、父親がひとりで住むアパートに会いに行きました。
合鍵を使い、部屋に上がりました。
そこで、変わり果てた父親の姿を見ることになったのです。
そして…
第一発見者として、警察を呼びました。
過去記事 リスト