電車に身投げをしてしまった従姉妹のこと。…その2
彼女らの父親は、死後数日が経過しており、“変死”として扱われることとなりました。
検死の結果、事件性はないと判断され、遺族に遺体が返されたのです。
葬式には、父親の会社の人たちが訪れ、また…父親の愛人までもが訪れたのです。
従姉妹は、語学力に優れておりました。
その後、ひとり海外での生活を始めたのです。
華やかな世界に憧れ、語学力を生かした仕事をするのが彼女の夢でした。
ひとり海外に渡り、日本に帰って来たときには、妊娠しておりました。
現地で知り合った男性の子を身篭ったのです。
どんな経緯があったのか…
自分は知りません。
本人は、産むことを決意し、未婚のままで済ませることは出来ない為、まずは相手に認知をしてもらい、一度日本に挨拶に来るよう連絡を取ったのです。
認知はして頂けました。
しかし、日本に来るべく渡したお金を持ち、相手の男性は、消息を絶ちました。
持ち逃げしたのです。
信じてた男性にこのように扱われ…
けどもお腹の子は中絶が出来ないほど育ち…
ひとりの…親として育てる覚悟で産んだのだと思います。
赤児は、従姉妹の母親と妹がよく面倒をみてくれて、協力をしてくれてたようでした。
ですが、母親は新しい再婚相手が出来て…おもに妹の方が協力していたようです。
従姉妹の母親は、自分の住まいを新たな再婚相手の家へと移しました。
また、今まで家族で住んでいた家は、妹名義の妹の持ち家となり、家を間借りする形となったのです。
父親が遺した遺産…彼女の取り分は…語学の為、海外に行くのに充てがわれたのだと思います。
父親が亡くなって、そう歳月が経ったとはいえない間に、周りは色んな形で、姿を変えていきます…
“子供に父親が居ないのはかわいそうだ”
“物心つく前なら、新しいお父さんにも懐いてくれる”
まるで…
彼女の心を置き去りにするかように…
従姉妹は、すぐにお見合いをすることになったのです。
身近な人の死は、心に傷を遺します。
それが実の父親で、普通ではない状況…死後数日経った状態の遺体との対面となったのなら…
父親に愛人が存在し、母もまた早々と再婚相手を選んでいることから、既に家族内の崩壊を、みてきたのだと察することもできます。
心に傷を負ってても、おかしくはなく、気持ちが置いていかれる状況だと自分は思いました。
現地でそういった関係になったのも、既に心が何者かにすがりたい状況にあったのだと思われてなりません。
彼女の歯車が壊れだしたのは、ここからではないのだろうか…
さすがに本人にしか解らないことですが、自分には、彼女の父親の死が…
全ての始まりだったのではないかと思えました。
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